カラオケでのキー設定のすすめ(ボーカル検定)/日本音楽能力検定協会

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日本音楽能力検定協会です。
ボーカル検定を受検される方へ、カラオケで動画撮影をされる場合のキー設定の方法についてご説明させていただきます。
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「原曲キーで歌える=凄い」ではない

カラオケ好きの皆様の中には「原曲キーで歌えるべきである」という概念が蔓延しているようにお見受け致しますが、プロの世界ではその概念は全く存在しません。
原曲キーとは「その本人にとって一番良い高さ」であり、他の人には一切関係ありません。

例えば背の高いモデルさんを見て、背の低い人が「かっこいい!」と憧れます。
そのモデルさんに近づこうとして同じ服を買う時に、同じサイズの服を買うでしょうか?
背の高いモデルさんはLサイズかも知れませんが、背の低い人はMサイズやSサイズを買うべきです。
無理にLサイズを着てしまうときっとブカブカで全然カッコよくないシルエットになってしまうでしょう。

それと同様に歌のキーというものも、原曲キーというのはプロのボーカリストにとって一番魅力の出しやすいキーであり、あなたには何の関係もないキーなのです。

プロほど普通にキーを変える

他人の歌を歌う時、プロの方ほど何の躊躇もなくキーを変えます。
それはご自身に合うキーがよく分かっているからです。
アマチュアの方ほど「原曲キーで歌える方がかっこいい」と勘違いし無理なキーで歌おうとします。

しかし、是非考えてみてください。
才能もあり努力もしてきた結果、第一線で活躍しているプロのボーカリストのキーを、素人が出せるわけがないのです。
例えて言うならプロ野球選手が140km/hや150km/hの速球を軽々打ち返すのを見て、あなたもバッティングセンターでそんな速い球を打とうとするでしょうか?
そうするときっとフォームが崩れたり無駄に力んでしまったりして、ヒットやホームランを打てないはずです。
正しい練習法としましては90km/hや100km/h程度の打てる速度から正しいフォームで練習して、いずれ速い球も打てるように練習していくと思います。

原曲キーで歌うことが悪いと言っているわけではありません。
いずれは憧れの人と同じキーで歌えるようにトレーニングを重ねていくことは非常に良いことです。
しかし、今の時点で無理のあるキーで歌おうとすることはご自身にとっても聞き手にとっても苦しい思いをさせてしまいます。

自分のキーに合わせられるのも能力

ご自身の魅力が一番出せるキー設定に変更できる力も、ボーカリストにとって必要な能力です。
プロの中にもキーの低いボーカリストはたくさん存在します。
その場合であれば少しキーを上げることであなたの魅力が一番出せるキーになるのかも知れません。
もちろん原曲キーで歌うことがちょうどいい場合もあります。
ボーカル検定実技試験では、無理なキーで一生懸命歌っている場合は「この受検者様はご自身のキーを把握していない」との判断となり、不合格となります。
逆にいくらキーを下げていても、ご自身の魅力を存分に発揮できるキーに変更している方は当然審査対象となり、その上で声量・音感、リズム感・表現力などを審査させていただきます。

カラオケのキー設定では足りない場合

カラオケの機械では基本的には#6~♭6まで、あるいは機種によっては#7~♭7までの幅のものが多いようです。
それでは#8にしたい場合はどのようにすれば良いでしょうか?

音楽において音名というのは12種類です。
ド、ド#、レ、レ#、ミ、ファ、ファ#、ソ、ソ#、ラ、ラ#、シ、(ド)です。

どいうことは、歌いたい曲の元々キーがド(C)だとすると、6つ上げるとファ#(F#)、6つ下げてもファ#(F#)となります。

もちろん6つ上げる場合と下げる場合では演奏の音程に1オクターブの違いは出ますが、キーとしては同じで、歌は同じ音程で歌うことが可能となります。

それでは問題の答えに移りますが、8つ上げたい場合には-4(#8=♭4)にすると同じキーになります。
それでは次の問題です。♭9にしたいけどカラオケ機器に♭6までしか付いていない場合はどうすればいいでしょうか?
答えは#3です。

その差を12にすることで同じキーになります。

これを参考に、ご自身に一番合ったキーを見つけてみてください。

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