サークルオブフィフス(五度圏)の見方・覚え方・解説/日本音楽能力検定協会

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日本音楽能力検定協会です。
今回はサークルオブフィフスの見方について解説させていただきます。
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サークルオブフィフスとは



サークルオブフィフスとは日本語で「五度圏」と呼ばれ、#(シャープ)や♭(フラット)のついたキーシグネチャーが何のキーを表すのかを分かりやすくしたものです。
音楽において使用される音の数はド、ド#(レ♭)、レ、レ#(ミ♭)、ミ、ファ、ファ#(ソ♭)、ソ、ソ#(ラ♭)、ラ、ラ#(シ♭)、シの12個なので、ちょうど時計の文字盤と同じです。そのため、時計のような表になっています。


キー:C(Am)




まず一番上(時計の12時の部分)に記されたキーシグネチャーには、#(シャープ)や♭(フラット)が1つも付いていません。
このキーシグネチャーが示すキーは「Cメジャー」、日本語では「は長調」です。
同時に、リラティブキーでもある「Aマイナー」、日本語では「い短調」でもあります。
CメジャースケールはC・D・E・F・G・A・Bなので、#や♭が1つもついていません。
そのため、Cメジャースケールを基調とする楽曲では基本的には#や♭が付かないため、このようなキーシグネチャーとなります。
同時に、AマイナースケールはA・B・C・D・E・F・Gなので、Cメジャーとはリラティブキーとなり、#と♭が1つも付いていないキーシグネチャーはCメジャーまたはAマイナー、日本語では「は長調」または「い短調」となります。

 

キー:G(Em)




一つ右に進むと(時計の1時の部分)、次は#(シャープ)がファの位置に1つだけ付いているキーシグネチャーとなります。
このキーシグネチャーが示すキーは「Gメジャー」、日本語では「と長調」です。
同時に、リラティブキーでもある「Eマイナー」、日本語では「ほ短調」でもあります。
GメジャースケールはG・A・B・C・D・E・F#なので、Fにのみ#が付いています。
そのため、Gメジャースケールを基調とする楽曲では基本的にはFに#が付くため、このようなキーシグネチャーとなります。
同時に、EマイナースケールはE・F#・G・A・B・C・Dなので、Gメジャーとはリラティブキーとなり、#がFの位置に1つ付いているキーシグネチャーはGメジャーまたはEマイナー、日本語では「と長調」または「ほ短調」となります。

キー:D(Bm)




さらに一つ右に進むと(時計の2時の部分)、次は#(シャープ)が2つ、ドとファの位置に付いているキーシグネチャーとなります。
このキーシグネチャーが示すキーは「Dメジャー」、日本語では「に長調」です。
同時に、リラティブキーでもある「Bマイナー」、日本語では「ろ短調」でもあります。
DメジャースケールはD・E・F#・G・A・B・C#なので、FとCに#が付いています。
そのため、Dメジャースケールを基調とする楽曲では基本的にはFとCに#が付くため、このようなキーシグネチャーとなります。
同時に、BマイナースケールはB・C#・D・E・F#・G・Aなので、Dメジャーとはリラティブキーとなり、#がFとCの位置に付いているキーシグネチャーはDメジャーまたはBマイナー、日本語では「に長調」または「ろ短調」となります。

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キー:A(F#m)




さらに一つ右に進むと(時計の3時の部分)、次は#(シャープ)が3つ、ドとファとソの位置に付いているキーシグネチャーとなります。
このキーシグネチャーが示すキーは「Aメジャー」、日本語では「い長調」です。
同時に、リラティブキーでもある「F#マイナー」、日本語では「嬰へ短調」でもあります。
AメジャースケールはA・B・C#・D・E・F#・G#なので、CとFとGに#が付いています。
そのため、Aメジャースケールを基調とする楽曲では基本的にはCとFとGに#が付くため、このようなキーシグネチャーとなります。
同時に、F#マイナースケールはF#・G#・A・B・C#・D・Eなので、Aメジャーとはリラティブキーとなり、#がAとFとGの位置に付いているキーシグネチャーはAメジャーまたはF#マイナー、日本語では「い長調」または「嬰へ短調」となります。

キー:E(C#m)




さらに一つ右に進むと(時計の4時の部分)、次は#(シャープ)が4つ、ドとレとファとソの位置に付いているキーシグネチャーとなります。
このキーシグネチャーが示すキーは「Eメジャー」、日本語では「ほ長調」です。
同時に、リラティブキーでもある「C#マイナー」、日本語では「嬰は短調」でもあります。
EメジャースケールはE・F#・G#・A・B・C#・D#なので、CとDとFとGに#が付いています。
そのため、Eメジャースケールを基調とする楽曲では基本的にはCとDとFとGに#が付くため、このようなキーシグネチャーとなります。
同時に、C#マイナースケールはC#・D#・E・F#・G#・A・Bなので、Eメジャーとはリラティブキーとなり、#がCとDとFとGの位置に付いているキーシグネチャーはEメジャーまたはC#マイナー、日本語では「ほ長調」または「嬰は短調」となります。

キー:B(G#m)




さらに一つ右に進むと(時計の5時の部分)、次は#(シャープ)が5つ、ドとレとファとソとラの位置に付いているキーシグネチャーとなります。
このキーシグネチャーが示すキーは「Bメジャー」、日本語では「ろ長調」です。
同時に、リラティブキーでもある「G#マイナー」、日本語では「嬰と短調」でもあります。
BメジャースケールはB・C#・D#・E・F#・G#・A#なので、CとDとFとGとAに#が付いています。
そのため、Bメジャースケールを基調とする楽曲では基本的にはCとDとFとGとAに#が付くため、このようなキーシグネチャーとなります。
同時に、G#マイナースケールはG#・A#・B・C#・D#・E・F#なので、Bメジャーとはリラティブキーとなり、#がCとDとFとGとAの位置に付いているキーシグネチャーはBメジャーまたはG#マイナー、日本語では「ろ長調」または「嬰と短調」となります。

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キー:G♭(E♭m)




さらに一つ右に進むと(時計の6時の部分)、次は♭(フラット)が6つ、ドとレとミとソとラとシの位置に付いているキーシグネチャーとなります。
このキーシグネチャーが示すキーは「G♭メジャー」、日本語では「変と長調」です。
同時に、リラティブキーでもある「E♭マイナー」、日本語では「変ほ短調」でもあります。
G♭メジャースケールはG♭・A♭・B♭・C♭・D♭・E♭・Fなので、GとAとBとCとDとEに♭が付いています。
そのため、G♭メジャースケールを基調とする楽曲では基本的にはG・A・B・C・D・Eに♭が付くため、このようなキーシグネチャーとなります。
同時に、E♭マイナースケールはE♭・F・G♭・A♭・B♭・C♭・D♭なので、G♭メジャーとはリラティブキーとなり、♭がG・A・B・C・D・Eの位置に付いているキーシグネチャーはG♭メジャーまたはE♭マイナー、日本語では「変と長調」または「変ほ短調」となります。

キー:D♭(B♭m)




さらに一つ右に進むと(時計の7時の部分)、次は♭(フラット)が5つ、レとミとソとラとシの位置に付いているキーシグネチャーとなります。
このキーシグネチャーが示すキーは「D♭メジャー」、日本語では「変に長調」です。
同時に、リラティブキーでもある「B♭マイナー」、日本語では「変ろ短調」でもあります。
D♭メジャースケールはD♭・E♭・F・G♭・A♭・B♭・Cなので、D・E・G・A・Bに♭が付いています。
そのため、D♭メジャースケールを基調とする楽曲では基本的にはD・E・G・A・Bに♭が付くため、このようなキーシグネチャーとなります。
同時に、B♭マイナースケールはB♭・C・D♭・E♭・F・G♭・A♭なので、D♭メジャーとはリラティブキーとなり、♭がD・E・G・A・Bの位置に付いているキーシグネチャーはD♭メジャーまたはB♭マイナー、日本語では「変に長調」または「変ろ短調」となります。

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キー:A♭(Fm)




さらに一つ右に進むと(時計の8時の部分)、次は♭(フラット)が4つ、ラとシどレとミの位置に付いているキーシグネチャーとなります。
このキーシグネチャーが示すキーは「A♭メジャー」、日本語では「変い長調」です。
同時に、リラティブキーでもある「Fマイナー」、日本語では「へ短調」でもあります。
A♭メジャースケールはA♭、B♭、C、D♭、E♭、F、Gなので、A・B・D・Eに♭が付いています。
そのため、A♭メジャースケールを基調とする楽曲では基本的にはA・B・D・Eに♭が付くため、このようなキーシグネチャーとなります。
同時に、FマイナースケールはF・G・A♭・B♭・C・D♭・E♭・Fなので、A♭メジャーとはリラティブキーとなり、♭がA・B・D・Eの位置に付いているキーシグネチャーはA♭メジャーまたはFマイナー、日本語では「変い長調」または「へ短調」となります。

キー:E♭(Cm)




さらに一つ右に進むと(時計の9時の部分)、次は♭(フラット)が3つ、ミとラとシの位置に付いているキーシグネチャーとなります。
このキーシグネチャーが示すキーは「E♭メジャー」、日本語では「変ほ長調」です。
同時に、リラティブキーでもある「Cマイナー」、日本語では「は短調」でもあります。
E♭メジャースケールはE♭・F・G・A♭・B♭・C・Dなので、E・A・Bに♭が付いています。
そのため、E♭メジャースケールを基調とする楽曲では基本的にはE・A・Bに♭が付くため、このようなキーシグネチャーとなります。
同時に、CマイナースケールはC・D・E♭・F・G・A♭・B♭なので、A♭メジャーとはリラティブキーとなり、♭がE・A・Bの位置に付いているキーシグネチャーはE♭メジャーまたはCマイナー、日本語では「変ほ長調」または「は短調」となります。

キー:B♭(Gm)




さらに一つ右に進むと(時計の9時の部分)、次は♭(フラット)が2つ、ミとシの位置に付いているキーシグネチャーとなります。
このキーシグネチャーが示すキーは「B♭メジャー」、日本語では「変ろ長調」です。
同時に、リラティブキーでもある「Gマイナー」、日本語では「と短調」でもあります。
B♭メジャースケールはB♭・C・D・E♭・F・G・Aなので、E・Bに♭が付いています。
そのため、B♭メジャースケールを基調とする楽曲では基本的にはE・Bに♭が付くため、このようなキーシグネチャーとなります。
同時に、GマイナースケールはG・A・B♭・C・D・E♭・Fなので、B♭メジャーとはリラティブキーとなり、♭がE・Bの位置に付いているキーシグネチャーはB♭メジャーまたはGマイナー、日本語では「変ろ長調」または「と短調」となります。

キー:F(Dm)




さらに一つ右に進むと(時計の9時の部分)、次は♭(フラット)が1つ、シの位置に付いているキーシグネチャーとなります。
このキーシグネチャーが示すキーは「Fメジャー」、日本語では「へ長調」です。
同時に、リラティブキーでもある「Dマイナー」、日本語では「に短調」でもあります。
FメジャースケールはF・G・A・B♭・C・D・Eなので、Bに♭が付いています。
そのため、Fメジャースケールを基調とする楽曲では基本的にはBに♭が付くため、このようなキーシグネチャーとなります。
同時に、DマイナースケールはD・E・F・G・A・B♭・Cなので、B♭メジャーとはリラティブキーとなり、♭がBの位置に付いているキーシグネチャーはFメジャーまたはDマイナー、日本語では「へ長調」または「に短調」となります。

サークルオブフィフス(五度圏)の覚え方

それでは最後に、この表の覚え方をご説明します。
キーシグネチャーの見方が分かっても、この表がなければキーが判別できないのでは意味がありません。
とは言え、#(シャープ)や♭(フラット)の数が不規則に変わっていて、どう理解すればいいか迷っている方も多いかと存じます。

この表はその悩みを解決するためのもので、実は時計回りに進むと音が5度ずつ上がっているという特性があります。
逆に反時計回りでは音が5度ずつ下がっている(または4度ずつ上がっているでも可)という特性があります。
この特性を利用すると、#や♭が沢山ついているキーシグネチャーに出会っても、計算して導き出すことが可能になります。

練習問題1

#が3つ付いたキーシグネチャーが示すキーは何でしょうか?

サークルオブフィフス表を思い出すと、#が3つ付いているキーシグネチャーは時計の3時の位置でした。
一番上の12時の位置のキーがCなので、まずはCから5度上がるとGなので、1時の位置のキーシグネチャーは#が1つでGとなります。
次にGからまた5度上がるとDなので、時計で2時の位置のキーシグネチャーは#が2つでDとなります。
次にDからまた5度上がるとAなので、時計で3時の位置のキーシグネチャーは#が3つでAとなります。

練習問題2

♭が2つ付いたキーシグネチャーが示すキーは?

先程と同様、12時の位置のCから始めます。
反時計回りでは4度ずつ上がっていくので、Cから4度上がるとFなので、時計の11時の位置のキーシグネチャーは♭が1つでFとなります。
次にFから4度上がるとB♭なので、時計の10時の位置のキーシグネチャーは♭が2つでB♭となります。

以上のようにサークルオブフィフスを理解し、ギター検定、ピアノ検定、楽譜読み書き検定などを始め、全科目の筆記試験対策にご利用ください。

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