アドリブ演奏が上達するためのポイントと練習方法/日本音楽能力検定協会

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日本音楽能力検定協会です。
今回はあらゆる楽器においてアドリブ演奏が上達するためのコツと具体的な練習方法をご紹介します。


アドリブ(即興演奏)は、音楽理論の知識、耳の良さ、演奏技術、そして表現力を組み合わせて生み出されるものです。初心者から上級者まで、アドリブのスキルを磨くためのポイントを詳しく見てみましょう。

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1.音楽理論の基礎をしっかり身につける

アドリブ演奏では「自由に弾く」ことが求められますが、その自由は知識と技術の裏付けがあってこそ成立します。ただ滅茶苦茶に弾くことを「アドリブ演奏」とは呼びませんので、まずは基本的な音楽理論をしっかりと身につけることが必要です。

① スケールの理解と活用

アドリブの基本となるのは「スケール(音階)」です。以下のスケールをしっかりと把握しましょう。
• メジャースケール(長音階)
• マイナースケール(自然・和声・旋律的)
• ブルーノートスケール(ブルースでよく使う)
• ペンタトニックスケール(ロックやジャズで頻出)
• モードスケール(イオニアン(メジャー)、ドリアン、フリジアン、リディアン、ミクソリディアン、エオリアン(マイナー)、ロクリアン)

② コードとその機能を理解する

アドリブ演奏をする際、コードの響きとその役割を理解していれば、より効果的で魅力的なフレーズを作ることができます。
•3声ダイアトニックコード(Cメジャーキーなら C,Dm,Em,F,G,Am,Bm-5)
•4声ダイアトニックコード(Cメジャーキーなら CM7,Dm7,Em7,FM7,G7,Am7,Bm7-5)
•コードの機能(トニック,サブドミナント,ドミナント)
•テンションノートの活用(9th,11th,13th など)
コード機能や細かいコード感を理解することで、本来のスケール上の7つの音だけでなく、別の音も効果的に使用できるようになります。

③ コード進行を学ぶ

アドリブはコード進行に対する即興演奏なので、よく使われるコード進行を理解しておくと役に立ちます。
• Ⅱ-Ⅴ-Ⅰ進行(ジャズの基本)
• 12小節のブルース進行
• カノン進行(C-G-Am-Em-F-C-F-G)
• 循環コード(I-VI-II-V など)

2.耳を鍛える

アドリブ演奏では、耳の良さが重要になります。以下のトレーニングを取り入れましょう。

①ソルフェージュ(音感訓練)
•移動ドと固定ドの両方を練習
•メロディーを聴いてすぐに弾く練習
•コードの響きを聴き分ける練習

②耳コピーを習慣化する
好きなアーティストのフレーズやソロを耳コピし、どのスケールやフレーズが使われているか分析すると、アドリブの引き出しが増えます。
•短いフレーズを聴いて再現する
•ソロ全体をコピーしてニュアンスを学ぶ
•曲のコード進行を耳で拾う
•音程だけでなく使用されている奏法も耳コピして表現力を学ぶ

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3.フレーズのストック(手クセ)を増やす

完全にゼロからアドリブを生み出すのは難しいので、まずは定番フレーズを覚えて、それを組み合わせたり変化させたりすることから始めましょう。

①定番フレーズを学ぶ
• ブルースフレーズ
• ジャズのリック(II-V-Iに対するフレーズ)
• ロックのペンタトニックフレーズ

②フレーズの変化と応用
覚えたフレーズをそのまま使うのではなく、以下のように変化をつけてみましょう。
• リズムを変える
• 音を少し足す・引く
• 異なるスケールに応用する
• 別のポジションで弾く

③手クセ発表会にならないよう注意
アドリブ演奏初学者の方によく見られる傾向といたしましては、「手クセ発表会」になってしまうことです。
多くのフレーズをご自身の中にストックし、キーに合わせてスケールポジションをずらすことでアドリブ演奏が出来ているように見えるのですが、これではただ手クセを披露しているだけで、アドリブ演奏とは言えません。
演奏する曲のジャンルやリズムパターン、その場のノリや他のパートとのバランスを感じながら、その場限りのフレーズを生み出してこそアドリブ(即興)演奏と言えます。

4.リズム感を鍛える

アドリブ演奏で単調にならないためには、リズムのバリエーションが重要です。

①シンコペーションを活用する
単調にならないように、リズムのアクセントをずらしてみましょう。
•裏拍を意識する
•スウィングフィールを身につける
•ポリリズムを試す

②メトロノームを活用
メトロノームを使って、いろいろなリズムで練習することが大切です。
•4拍子の2拍目と4拍目で鳴らす
•8分音符・16分音符での練習
•テンポを変えて練習

5.実践で試す

理論を学び、フレーズを覚えても、実践で使えなければ意味がありません。アドリブの実践方法を紹介します。

バッキングトラックを使う
YouTubeやアプリ(iReal Proなど)を使って、コード進行に合わせてアドリブを練習しましょう。Boss社のe-Bandという家庭用アンプなどにもアドリブ練習用のバッキングトラックが多く収録されています。

バンドやセッションに参加
実際に人と演奏することで、瞬時に対応する力がつきます。セッションに積極的に参加しましょう。
上級者やプロが集まるセッションに参加することは最初は非常に敷居が高く感じるかも知れませんが、勇気を出して飛び込んでみると徐々にコツが分かってきて楽しくなります。
ご自身では上手に演奏できないまでも、上級者の方々の演奏を目の前で勉強することが出来るため、非常に有意義です。
各地で開催されていますので、「〇〇(地名)セッション」などと検索すると見つかるかも知れません。

③限られた音でソロを作る
「3音だけでソロを作る」「1オクターブ以内で演奏する」など、制限を設けることでフレーズを工夫する力が養われます。
こちらも初学者の方に非常に有効な考え方で、「もっとポジションを覚えれば色んなフレーズが弾けるはず」と考えるのは間違いです。
極端に言えば1音だけでもリズムパターンや音の長さを変えることで面白い演奏が可能ですし、2~3音しか使わないという制限を設けても十分にドラマティックな展開を作ることが可能です。
限られた音の中で展開を作れるようになって初めて、より多くのスケールポジションを使いこなせるようになります。

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6.感情を込める

アドリブは単なるスケールの羅列ではなく、表現力が最も重要です。

①ダイナミクスをつける
•強弱を意識する
•クレッシェンド・デクレッシェンドを使う

②あらゆる奏法を活用する
音階としては「ド→レ」と演奏するだけのメロディーだとしても、楽器によりあらゆる奏法を使用することで印象が大きくことなります。
同じ音階のメロディーでも表情をつけるために下記のテクニックを意識しましょう。
•ギターの場合はチョーキング・ハンマリング・プリング・スライドなど
•サックスの場合はビブラート・グリッサンド・ベンドなど
•ピアノの場合はタッチの強弱やペダルの活用など
•同じコードでも転回形を意識し、ドミソなのか、ミソドなのか、ソドミなのかを選ぶ。

③スケールアウトを恐れない
アドリブ初学者の方にありがちな傾向といたしまして、「スケールのポジション内にこだわってしまう」傾向がしばしば見受けられます。
もちろんそれが音楽的なルールですし、滅茶苦茶に弾いても良いという意味ではありませんが、最低限のルール(スケール)は理解した上である程度柔軟な思考を持ち、時にはスケールの枠内からはみ出してみることで、新しいフレーズ、オリジナリティーのある手クセなどにも繋がります。

7.自分のスタイルを確立する

アドリブ演奏において、最終的には自分だけの個性を出すことが大切です。
そのために必要な考え方をいくつかご紹介させていただきます。

①いろいろなジャンルを学ぶ
ロック、ジャズ、ブルース、クラシックなど、幅広い音楽を学ぶことで、独自のスタイルが生まれます。
ロックが好きだからと言ってロックしか学んだことのない人はやはり幅の狭い演奏になりがちです。
現在有名なロックギタリストの中にも、最初の3年間はブルースを学んいた方、実はカントリーミュージックが背景にある方、クラシックの世界出身の方なども多く存在します。
ビジネスなどでも同様に、新しいものは常に「既存のもの+既存のもの」の組み合わせで誕生します。
ロカビリーというジャンルも実は黒人音楽のロックと白人音楽のヒルビリーのを組み合わせたものです。
ご自身のお好きなジャンルを極めたい方こそ、別のジャンルを学ぶことは非常に有意義です。

②作曲する
アドリブの延長線上に作曲があります。短いフレーズやリフを作って、それを元にアドリブしてみましょう。
イントロのようなギターリフが出来たらそこから膨らませてAメロやサビを作っていくという手法でも構いませんし、ピアノをアドリブで弾いていたら印象的なメロディーが出来たので歌詞を乗せて歌にするという手法も多く見受けられます。

③自分の演奏を録音・分析する
録音して客観的に聴くことで、自分のクセや改善点が見えてきます。
アドリブで演奏してみた瞬間や作曲が仕上がった瞬間などは、出来上がったメロディーが自分の子供のように思えて無償で愛してしまうものです。
しかし翌朝聞いてみると昨夜ほどの感動がないどころか、とてもカッコ悪いメロディーに聞こえたりすることもしばしばあります。
録音しておいて翌日に聴いてみたり、友人など他者に聞かせて客観的な感想をもらうことは、独りよがりにならないためにも非常に重要です。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
アドリブ演奏が上達するためには、理論・耳・フレーズのストック・リズム感・実践・表現力が必要です。
一つひとつを意識しながら練習を続けることで、自由に音楽を楽しむことができるようになります。
焦らずじっくりと取り組んでみてください。

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